「家賃収入だけで生活できる人は、どれくらいいるんだろう」と思ったことはありませんか?

実際、家賃収入だけで生活できる人はいますが、「賃貸経営をすれば、簡単に家賃収入だけで生活できる」というものではありません。

今回は、家賃収入だけで生活できる人・できない人の違いと、家賃収入だけで生活するためのポイントを一つずつ解説します。

この記事を読んで、自分が家賃収入だけで生活できるかどうかを、判断するひとつの方法として考えてみましょう。

目次

家賃収入だけで生活するにはどれくらいの金額が必要?

国税庁の調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の年間平均給与は平成29年分では432万円と報告されています。

この一般的な平均給与額から、家賃収入だけで生活できるかどうかを考えてみましょう。

例えば、年間450万円を家賃収入で得るためには、月々37.5万円が必要となります。

単純にこの金額を家賃収入として得るためには、1K(区分所有マンション)の家賃が10万円前後だと考えると3~4戸を運用することが必要になるでしょう(経費などを考慮しない場合)。

例えば、1戸3,000万円の物件であれば4戸購入して1億2,000万円が必要になります。

もし、これらの物件をローンで購入しようとすると、ある程度の年収が必要となります。また、できるだけ早くローン残債を減らすためには、繰り上げ返済も必要です。

家賃収入だけで生活するためには、物件を購入し、賃貸経営を始めることがゴールという訳ではなく、維持をしていくための努力が必要となります。

家賃収入だけで生活できる人はどんなことをしているのか?

それでは、家賃収入だけで生活できる人の特徴を紹介します。

  • 複数の物件を所有している
  • 一棟アパートを持っている
  • 赤字を出さない(空室にならないようにする)
  • 信頼できる不動産会社と取引をしている
  • 物件のメンテナンスやトラブルにもしっかり対応している

複数の物件を保有している

安定した収入を得ている人は、複数の物件を所有している場合がほとんどです。

物件を複数持っていると、収入が増えるだけでなく、空室が出た場合や災害が起きた場合のリスクを分散させることにもつながります。

一棟アパートを持っている

家賃収入だけで生活している人のなかには、一棟アパートから始めた方もいます。

サラリーマンや学生の集まりやすい場所など条件のいい場所にマンションやアパートを購入すると、安定した収入を得ることも可能です。

長期で安定した収益を得ることができれば金融機関からの信頼度が上がり、次の物件のローンが組みやすくなるでしょう。

赤字を出さない(空室にならないようにする)

空室が多いことが原因で赤字が出てしまうと、その情報が金融機関に伝わり、次の物件を購入しようとした際にローンが組みにくくなる場合があります。

赤字自体、避けるべき事態ですし、次の物件を購入することを考えれば、赤字によって金融機関からの信頼を損ねないようにするために、空室対策をするなど努力が必要になります。

信頼できる不動産会社と取引をしている

不動産投資で成功している人は、信頼できる不動産会社と取引しています。大手の不動産会社だからといって必ずしも安心できる訳ではありません。

投資に成功している人は、例えば不動産投資の物件にどれくらい実績があるのか、評判はどうなのかなどを詳しく調べています。

では、信頼できる不動産会社とはどんな特徴があるのでしょうか?

信頼できる不動産会社とは、その人の年収や預貯金、勤務先など背景を考慮しながら、その人に適した物件を紹介してくれるものです。決して、ただ売りたいがために無闇に物件を押し付けるようなことはしないでしょう。

物件のメンテナンスやトラブルにもしっかり対応する

新築物件は、入居者が決まりやすく、家賃収入も安定しやすいですが、年数が経てば老朽化が進み入居者はつきにくくなっていくものです。

対策として、物件のメンテナンスや修繕、設備の点検をしっかり行うことで物件価値を保つようにしましょう。

また、トラブルにもしっかりと対応することが求められます。もちろん、物件管理や賃貸管理を不動産管理会社に任せることもできますが、その場合にもきちんと迅速に対応してくれる会社を選ぶようにしましょう。

家賃収入で生活できない人はどんな人?

一方、家賃収入で生活できない人とはどんな人なのでしょうか。

  • 収入が安定していることに安心してリスク対策をしない
  • 区分所有マンションを1戸しか持っていない
  • 収入に対してローンを借りすぎている

収入が安定していることに安心してリスク対策をしない

賃貸経営を始めたばかりの頃は、満室状態が絶え間なく続くことが多いでしょう。

しかし、空室、物件の経年劣化や震災など、どんなトラブルがいつ起こるかわかりません。常に、このようなリスクを考えていないといざという時に対応できずに失敗してしまいます。

区分所有マンションを1戸しか持っていない。

物件を複数所有していない人は、リスクの分散ができません。

もし、空室が出たり、火災などのトラブルが発生してしまうと、それを補う費用が捻出できないため、赤字になってしまうことがあります。

収入に対してローンを借りすぎている

自分の収入に対して多額のローンを借りると、空室などにより家賃収入が減ってしまった場合、ローンの支払いのために持ち出しが発生し、生活が苦しくなってしまうことも予想できます。

また、2.3の「赤字」の話と同様、一度でもローン支払いが滞ってしまうと、次の物件を購入したいと思っても金融機関からローンを借りることが難しくなってしまいます。

家賃収入だけで暮らしている人からの助言

家賃収入だけで暮らしている人は、利回り・立地など「家賃収入が得られる物件」の条件について情報収集をし、また、空室リスクや災害などへのリスク対策も考えているのです。

また、不動産投資で成功している人は新しい情報を仕入れるために、常に本を読んだり、セミナーに参加したりしている人も多いです。また、信頼できる不動産会社と取引することも大切です。

一方で、不動産会社の情報もすべて鵜呑みにするのではなく、常に情報収集を続け、情報について、自分の目で確かめ、自分の頭で判断して取捨選択できる判断力も身に付けるよう努力しましょう。

どうやって物件を増やして行けばいいのか

家賃収入だけで生活していくためには、リスクを分散させるために物件を増やすことが大切です。

しかし、やみくもに物件を増やしてしまうとかえって赤字になってしまうことがあります。

そこで、どのような物件を、またどのように購入していけばいいのか、具体的に紹介します。

  • ローン残債のない物件を作っておく
  • 価格が下がりにくいRC構造の物件を購入する
  • 最初に区分マンションを購入し、ローン残債が少なくなったら新しい物件を購入する
  • 融資がいつでも受けられるように準備をしておく

ローン残債のない物件を作っておく

複数物件を保有するには、ローン残債のない物件を作っておくとよいでしょう。

複数ローンがあると、空室などで収入が減ってしまった場合、その分を補うことが難しいからです。

突然、補修費用が必要になった、入居者が立て続けに退去してしまったというトラブルにも対処できます。

価格が下がりにくいRC構造の物件を購入する

不動産投資のために購入する物件は、木造・RC構造の物件などがあります。

木造は低価格で購入できる物件も多い一方で、劣化が早いだけでなく、隣の部屋の生活音が聞こえるなどのトラブルも発生しやすいものです。

その点、RC構造の物件は耐用年数が長いだけでなく、生活音トラブルとはほぼ無縁なので、より不動産投資に向いていると言えます。

最初に区分マンションを購入し、ローン残債が少なくなったら新しい物件を購入する

複数の物件を購入するためには、安定した資金計画が大切です。

手持ちの資金が少ない人は、はじめに区分マンションを購入し、ローン残債が少なくなったら新しい物件を購入するなど、しっかりとした資金計画を立てることが大切です。

融資がいつでも受けられるように準備をしておく

新しい物件を購入するためには、金融機関から信頼を得ることが大切です。

そのため、「今さえ良ければいい」という短絡的・衝動的な賃貸経営ではなく、将来を見据えて賃貸経営を維持できるようにしていくことが必要です。

物件を増やしていくための購入パターン

  • ワンルームマンションの場合
  • 中古1棟アパートの場合

ワンルームマンションの場合

初心者など手元に資金がない場合は、ワンルームマンションから始める方法もあります。

駅チカなど入居者の需要が高い場所は、入居者が出ていってしまっても、次の入居者が決まるまでの空室期間が短くなる傾向があるため、リスクを抑えることができます。ただし、家賃収入だけで生活するには、複数のワンルームマンションを所有することが必要となってくるでしょう。

中古1棟アパートの場合

ある程度収入が見込める場合、または資金が準備できる場合は、中古1棟アパートを購入する方法もあります。

古くなったアパートをリフォームすることで、新築同様の状態にまで回復させることもできます。ただし、リフォーム費用を抑えるために、不要なリフォームはないか、自分でリフォームできる部分はないか、などの確認は必要です。

家賃収入で生活するためのポイント7つ

家賃収入で生活するためには、できるだけ手元の資金を確保することが大切です。次のような対策を常に心掛け、急な出費にも耐えられるだけの資金が手元に残るようにしましょう。

  • 空室リスクを減らす
  • 家賃下落リスクを減らす
  • 中古マンションを購入する
  • 確定申告できちんと経費を計上する
  • 修繕費やリフォーム代を安く抑える
  • 繰り上げ返済を行う
  • ローンを借りる前に収支のシミュレーションを行う

空室リスクを減らす

安定した家賃収入を得るためには、空室を少なく(「無くす」のが理想です)することが重要です。

単純に、新築・駅チカなどの条件だけで選ぶと意図せぬ赤字になってしまうこともあります。

利便性のいい物件は空室リスクを減らすことができますが、物件の購入代金が高くなったり、利回りが低くなったりする場合もあり得るからです。そこで、投資者としては、本やセミナー、不動産会社のアドバイスなどでノウハウを学び続けることが大切です。

家賃下落リスクを減らす

家賃の下落を抑えるには、長く入居してもらうことが大切です。

入居者が短期間で入れ替わってしまうと、その都度家賃をどのように設定するか考えなければなりません。入居者がなかなか入らない場合には、家賃を下げることを検討する必要もあります。

そのため、現在入っている入居者には、できるだけ長く入居してもらえるよう、手厚い対応が求められます。

中古マンションを購入する

毎月のローン費用を抑えるために、利回りの高い中古マンションを購入するのも一つの手です。

このような物件は、東京都心のように需要が高い地域のものがオススメです。

中古マンションは、古いので入居者が入りにくいのでは?と思う方もいますが、リフォームやリノベーションすれば、新築同様の状態に近づけることもできるでしょう。

確定申告できちんと経費を計上する

不動産投資の初心者の方の中には、確定申告など経費の知識がない方もいらっしゃるでしょう。

例えば、基本的なことを一つご紹介しますと、確定申告で経費を計上しておかないと、所得税や住民税が高くなり、税金に苦しむといったケースもあります。また、個人と法人によっても経費の種類は異なります。経費を計上することで大幅な節税となることもあります。

経費として認められるかわからないものは、税理士などに相談する必要がありますが、税理士などに相談する場合は委託費用が必要になりますので、注意が必要です。

修繕費やリフォーム代を抑える

修繕費用を抑えるためには、細やかな物件のメンテナンスが必要です。

例えば、壁が汚れている、ポストが壊れているなど、その都度修繕すると、目先は費用がそれなりにかかりますが、後になって破損等が甚大になって、かえって大きな費用が必要になるのを防ぐだけでなく、入居者の退去を防ぐことにもつながります。

なお、こうした修繕やリフォームについて管理会社に依頼している場合には、不必要な修繕費用が計上されていないか、その見積書などを都度確認しておくことも必要です。

繰り上げ返済を行う

ローンはできるだけ早く返済できるようにしましょう。

返済計画通りに返済し、次の物件を購入するという方法もありますが、ローンを早く返済すると利息分を減らすことができます。特に、変動金利で借りている場合、今後金利が大幅に上がる可能性も無いとは言えません。

このような金利上昇リスクを解消するためには、現在借りているローンを繰り上げ返済してしまえば不安は解消されます。

ローンを借りる前に収支のシミュレーションを行う

物件を増やしていくためには、あらかじめ収支計画を立てておくことが大切です。

不動産投資には、実際に支払う支出のほかに、減価償却費なども考慮に入れておく必要があります。

また、どの時期で売却すれば利益が見込めるのかということも、ある程度予測することができます。万一、空室もないのに思ったよりも利益が得られないといった場合にも、事前のシミュレーションを綿密に行っていれば、解決の手がかりをつかむことにもつながるでしょう。

まとめ

家賃だけで生活できる人は、セミナーなどで新しい知識を取得するなど常に努力を続けています。

まずは、自分の保有している資金、年収などから収支計画を考え、自分に見合った物件を購入することから始めましょう。