退職し、年金生活に入った。年金は、自分の分が月額20万円、妻が月額8万円。できれば、世帯収入を月額35万円に乗せたい。貯蓄の4000万円を取り崩してもいいが、貯蓄が減っていくのは不安に思うし、できれば効率的な運用をしたい。といっても、大切な老後資金。あまり危険な運用はしたくない。
目次
投資に関する考え方
- すぐに収入が得られるよう、借り入れは行わない。
- 諸経費を差し引いた後の収支が、月額7~8万円のプラスになることを目標にして、物件を選定。家賃収入は月額 10万円ほど必要。
- 病気になったときのことなど、不測の事態に備える意味で貯蓄はある程度残す。
具体的な対策
2500万円(諸費用も含めた総額)のワンルームマンションを購入し、賃貸する。家賃収入は月額10万円。
購入費用2500万円は、全額自己資金でまかなう。


2500万円の物件を買った場合の年間資金収支
資金収支 | |
収入 | |
---|---|
家賃収入 | 120万円 |
支出 | |
管理費 | 14万円 |
修繕積立金 | 7万円 |
固定資産税・都市計画税 | 10万円 |
借入金返済 | 0万円 |
支出合計 | 31万円 |
収入 | |
89万円 | |
借り入れがないため、支出が少なくて済む。資金収支は、月額7.5万円程度のプラス。 |

貯蓄額では下回るものの、資産額では上回る

前提条件
- 不動産投資をしない場合の67歳時の貯蓄は、4000万円。
- 不動産投資をした場合、自己資金2500万円が必要になるが、1年目の利益69万円の持ち出しがあるので、貯蓄額は1569万円。
- 不動産投資をしなかった場合、毎年貯蓄額が90万円減る。
- 不動産投資をした場合、毎年69万円の利益があるので、貯蓄額は毎年21万円しか減らない。
- 65歳以降の不動産の価格は、買ったときの8割(2000万円)と仮定。
年金生活に入った後、貯蓄をあまり取り崩さずに済む
不動産投資から得られる家賃収入により、貯蓄を取り崩さずに済むため、お金が入用(いりよう)になったときの心配も少ないです。いざとなれば、不動産を売却することでお金をつくることも可能でしょう。
家族に優良資産を遺すことができる
不動産投資をしなかった場合、死亡時に家族に遺せる資産は預貯金です。仮に4000万円の預貯金があったとしても、金利を0.1%とすると、年間4万円しか得られません。一方、2500万円の不動産であれば、毎年70万円程度の利益をもたらしてくれます(相続税評価も預貯金より低いので、税金の負担も小さくて済みます)。