インターネットなどで「不動産投資 メリット」などと検索すると、「不動産投資はやめておけ」のようなネガティブな内容の記事が出てきます。不動産投資で収益をあげている人も存在する中で、なぜ、このような記事が出てくるのでしょうか?

今回は、「不動産投資はやめておけ」と言われる理由と深い関わりのある、「不動産投資のデメリット(リスク)」について詳しく解説していきます。その上で、不動産投資のメリットを理解して、本当に不動産投資はやめておくべき投資なのかを判断しましょう。

不動産投資にまつわる不安の正体について

 

なぜ、「不動産投資はやめておけ」と言われるのか? それは、不動産投資にまつわる漠然とした不安の存在が原因だと考えられます。

多くの方にとって、不動産投資は他の投資商品ほど身近な存在ではないかもしれません。そのため、何となく「分からない」「危ない」「難しい」「怖い」などというイメージばかりが先行してしまい、知らないものに対しての漠然とした不安がネガティブな意見を駆り立てるのでしょう。

ということは、「漠然」とした部分を掘り下げ、デメリット(リスク)を明確にして対策を知ることで不動産投資の不安は軽減できるということです。その不安を解消した上で不動産投資のメリットを理解すれば、自分に合った投資かどうかが判断できるでしょう。

不動産投資のデメリット(リスク)とその対策

 

では、不動産投資のデメリット(リスク)である以下を解説していきます。

  • 空室、滞納リスク
  • 天災や事故などのリスク
  • 金利リスク
  • 資金流動化リスク
  • 不動産価格下落リスク
  • デフレリスク
  • 建物の老朽化
  • 手続きに手間がかかる

空室、滞納リスク

不動産投資の主な収入は家賃収入です。そのため、空室や家賃の滞納が発生してしまうと収入がゼロになります。このようなことにならないための対策は以下のとおりです。

  • 需要が高い物件を選ぶ
  • サブリース契約にする
  • 保証会社を付ける

ポイントとして物件選びの時点から、「利回り」や「物件価格」という要素だけではなく、需要が高く空室リスクの低い物件かどうかという視点で選ぶようにしましょう。また、サブリース契約をすることで、賃貸管理会社が貸主になるので空室時も家賃が入ってきます。

そして、入居者と賃貸借契約を結ぶ際に保証会社を加えれば、仮に入居者が家賃を滞納した場合でも、保証会社が家賃を保証してくれます。

このように、物件選びをきちんと行いつつ、上記の対策をすることによって空室・滞納に対するリスクヘッジをすることが可能です。

天災や事故などのリスク

不動産は現物資産なので、地震や台風、大雨による浸水、そして事故に巻き込まれるリスクがあります。そのための対策は、火災保険や地震保険に加入することです。火災保険は「住まいの総合保険」と呼ばれる保険であり、あらゆる天災や事故の補償が可能です。

また、地震保険に加入することで、地震によって受けたダメージを補償することもできます。ただし、補償範囲や支払う保険料などは良く考えて選ばないといけません。行政のハザードマップなどで、災害リスクがどのくらいあるエリアかを調べ、保険料との費用対効果を考えた上で検討しましょう。

金利リスク

ローンを組んで投資用物件を購入する場合、金利が上昇すれば支払い額が増え、それに伴い収支も悪化するリスクがあります。そのための対策は以下の2つです。

  • 借入期間を短くする
  • 固定金利を選ぶ

金利が上昇しても短期間で返済すればリスクは小さくなるので、借入期間を短くすることで対策できます。ただ、借入期間を短くすれば月々の返済額は増えるので、収支バランスを考えながら設定しましょう。

また、変動金利ではなく固定金利にすることで、金利変動のリスクヘッジができます。しかし、投資用不動産ローンの固定金利商品を提供している金融機関は非常に少ないです。また、変動型より固定型の方が金利は高いので、こちらもローン支払い額から収支シミュレーションをした上で判断しましょう。

資金流動化リスク

資産流動化リスクとは、簡単にいうと「売却しにくい」ということです。

不動産を売却するときは以下の手順になります。

  • 不動産の査定
  • 不動産会社と媒介契約締結
  • 売却活動
  • 申し込み&契約
  • 引き渡し

上記一連の手続きには半年ほどかかることも少なくないので、対策として「売却のしやすさ」も加味して物件を選ぶという点を認識しておきましょう。特に、「変えられない要素」である立地は重要であり、たとえば「駅から近い物件」などは比較的流動性が高いといえるでしょう。

というのも、室内の設備・仕様などはリノベーションなどで変更できますが、立地に関しては変更しようがないからです。そのため、好立地の物件を取得することこそが、資金流動化リスクに対する有効な策になるのです。

不動産価格下落リスク

不動産投資の主な目的は家賃収入ですが、将来的に売却することもあるかもしれません。その際、不動産価格がなるべく下落しないよう、前項と同じ「立地が良い物件」を選びましょう。

要は、家賃収入を継続して得ることができ、売却時も値崩れしにくいような、首都圏の中では「東京23区・横浜・川崎エリア」などの賃貸需要が多い地域にある好立地の物件を選ぶべきであるということです。

デフレリスク

デフレとは、お金の価値が上がり、モノの値段が下がることです。モノの値段が下がるということは、不動産価格や家賃も連動して下落してしまう可能性があります。そうなると、不動産売却時に売却金額でローンを完済できない可能性が高まり、その場合は手持ち資金を捻出する必要があります。

そのような事態になることも見越して、毎月の返済に対して現金に余裕を持たせておきましょう。また、やはり前項と同じく、デフレ時も極力不動産価格が下落しにくい好立地の物件を選ぶべきです。

建物の老朽化

不動産は現物資産なので建物は経年劣化していき、基本的には築年数と共に売却額や家賃は下がっていきます。そうなると不動産投資から得られる収入が下がってしまうので、その対策として定期的なメンテナンスや大規模修繕を行いましょう。

大切なのは、それらの修繕費用やメンテナンス費用もきちんと収支に組み込んでおき、いざというときに修繕作業できる収支計画にしておくことです。

手続きに手間がかかる

不動産投資は、売却手続きや賃貸借契約手続きなどに時間がかかりがちです。その対策として、売買時は信頼のおける不動産会社をパートナーにし、売買手続きを上手く誘導してもらうことで手間を省きましょう。

また、優良な管理会社に物件運営を委託すればオーナーの手間はかかりませんし、確定申告も税理士に任せることで手間は省けます。このように、不動産会社・管理会社・税理士などの、優良なビジネスパートナーをつくることも不動産投資では重要です。

不動産投資8つのメリット

 

ここまでは、不動産投資のデメリット(リスク)と対策を説明しました。それらを踏まえた上で、「不動産投資のメリット」を理解しましょう。内容は以下のとおりです。

  • 本業の収入の補てん
  • 私的年金代わり
  • 生命保険代わり
  • 節税効果
  • 相続対策
  • インフレ対策
  • レバレッジ効果
  • 知識不足はエージェントがサポートしてくれる

本業の収入の補てん

1つ目のメリットは、不動産投資によって得る収益が本業の収入の補てんとなる点です。不動産投資の収入は以下の特徴があります。

  • 不労所得
  • 長期的な収入
  • 安定収入
  • 定期収入

不動産投資は物件運営の大半を管理会社に委託できるので、手間がかからず不労所得になります。また、家賃収入は「長期的に定額の家賃を毎月もらえる」という点が大きなメリットです。

私的年金代わり

前項のように、不動産投資は家賃収入として、基本的に毎月収入を得ることができます。これは、ほかの投資ではなかなか実現できないことです。また、家賃収入は金額(家賃)が大きく変動しない収入であり、賃借人がいる限り継続的に得られます。

そのため、老後の私的年金代わりにもなります。将来的に年金がどのくらいもらえるか分からない現代では特にメリットが大きいといえるでしょう。

生命保険代わり

不動産投資はローンを組んで購入するケースが多いですが、その際に団体信用生命保険(団信)に加入します。団信とは、借入者が亡くなったり高度障害になってしまったりしたときに、その時点の残債が補填される保険です。

つまり、もし借入者が亡くなってしまっても、残された家族には残債ゼロの収益物件が残り、毎月家賃収入を得ることができるということです。このように、生命保険代わりにもなる資産を保有できる投資商品は投資用不動産くらいでしょう。

節税効果

不動産投資は以下の理由で所得税・住民税の節税効果があります。

  • 経費に計上できる項目が多い
  • 減価償却費が高額

不動産投資は経費計上できる項目が多く、経費計上できれば「家賃収入-経費」で計算される不動産所得を抑えられます。

その中でも、物件取得費用を毎年経費として計上できる減価償却費用は高額なので、不動産投資はほかの投資商品と比べて税務上の所得を抑えやすい投資になのです。また、物件購入の際にローンを組んだ場合、借入金利子も経費計上することができます(建物取得に関わる金利部分のみ)。この点が所得税・住民税を節税できる理由です。

相続対策

相続時の税金は、「(財産の相続税評価額ー基礎控除)×相続税率-控除額」で計算されます。仮に、現金が5000万円あれば相続税評価額は額面通りの5000万円です。一方、不動産の場合は現金で持っているよりも7割ほどまで評価額が落ちることもありますので、相続税の節税効果も高いです。

7割ほどまで評価額が落ちるといっても、それは相続税評価額の話であり、資産価値の話ではありません。5000万円の不動産には5000万円の資産(売却)価値があるので、資産価値は変わらないまま相続税を節税できるということです。

インフレ対策

インフレとはデフレの逆で、お金の価値が下がり物価が上がることです。つまり、インフレ時は不動産価格も家賃も上がっているという想定になるので、インフレにも強い投資といえます。一方、資産が現金であれば、インフレ時には価値が下がってしまっています。

レバレッジ効果

不動産投資はレバレッジ効果が高いというメリットもあります。レバレッジ効果とは「小さい資金で投資効果を上げ、さらに収益性を高める」という意味です。不動産投資でいうと、融資を利用することで小さい自己資金で高額な資産を取得できるので、レバレッジ効果は高くなります。

レバレッジ効果は借入者(物件所有者)によって異なりますが、人によっては「300万円の自己資金で3000万円以上の物件を取得する」ことも可能なので、10倍以上のレバレッジ効果を得られることもあります。不動産投資のレバレッジ効果の高さは、全ての投資の中でも高水準です。

知識不足はエージェントがサポートしてくれる

マンション経営は貸し出す部屋さえあれば、毎月決まった額の収入が得られるビジネスです。飲食店をはじめようと思ったら、出す料理や店の内装、人材確保など決めなくてはならないことが山のようにあります。

一方でマンション経営をはじめようと思ったら、このような準備で忙殺されたり思い悩むことはありません。どのマンションを購入すべき、家賃をいくらに設定するか、どこから融資を受けるなど、もちろん決めなければいけないことはあります。

しかし、エージェントなど専門知識をもつ専門家からアドバイスを受けながら進めることができるので自分自身に経営に関する知識や経験がなくても、一定の収入があって金融機関からの融資を受けられればマンションを購入して貸し出すだけでいいのです。

詳しくはこちら|明日から投資したくなる、マンション経営3つのメリット

不動産投資の成功法則

不動産投資を成功させるか否かは、ずばり「購入した物件で家賃収入を確実に得られるかどうか」に尽きるといえるでしょう。空室をつくらず、家賃収入をできるだけ多く得るためには、最初の物件選びがポイントです。どの物件に投資をするか、購入する前に物件の状態はもちろん、立地や再開発の可能性などは詳しく調べておくとよいでしょう。

たとえ魅力に乏しい物件であっても、設備投資を行えばよいのです。リフォーム工事をしたり、しっかりとした管理会社をつけることで入居者の満足度を高めれば長く入居し続けてくれるはずです。そのためにできる工夫や対策は積極的に行っていきましょう。

不動産投資を成功させるのは難しいと考える人もいるかもしれません。しかし購入前に戦略を綿密に練れば成功することも夢ではないのです。

詳しくはこちら|家賃収入で生きる|不動産投資の成功率を上げるリスク回避方法とは

メリット・デメリットを把握した上で、不動産投資が自分に合った投資なのかを判断

 

まずは、上述したデメリット(リスク)を理解しましょう。これを理解することで、不動産投資に抱いている漠然とした不安が明確になり、さらに対策を知ることで自分にとってどのくらいのデメリット(リスク)なのかが分かります。

不動産投資のメリットを把握し、デメリット(リスク)と天秤にかけ、自分に合った投資かを判断しましょう。