不動産投資は地方都市が有利?東京との違いやメリット・デメリットを解説

不動産投資は地方都市が有利?東京との違いやメリット・デメリットを解説

不動産投資の人気エリアといえば、東京23区を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、東京の物件は価格の高騰によって利回りが低下しているのが現状です。

そんな中、地価が安い地方都市での不動産投資が注目を集めています。
そこで今回は東京以外の地方都市で不動産投資を行うメリットとデメリット、注意点を解説します。

地方都市での不動産投資を検討されている方は是非ご一読ください。

地方都市で不動産投資を行うメリット

高利回りを狙いやすい

地方都市で不動産投資をするメリットは「高利回りを狙いやすい」ことです。
地価が安いことで不動産価格が低くなり、家賃収入によっては高い利回りが期待できます。

以下の表で東京と地方都市の地価を比較すると、地方都市は地価や不動産価格が安い傾向にあることがわかります。


引用元:国土交通省 令和2年都道府県地価調査

一方、地域によっては東京と遜色ない家賃水準の地域もあります。

地方都市の家賃は東京より低い傾向にありますが、物件を購入する地域を選ぶことで東京と比較しても遜色ない家賃設定をすることも可能です。

家賃水準が東京と遜色ない地域で安く不動産を入手できれば高利回りも期待できるでしょう。

出典:総務省統計局 平成30年住宅・土地統計調査|11P

地方都市の地価は上昇傾向にある

東京、大阪、名古屋の三大都市圏はもちろん、それ以外の地方都市においても全体的に地価は上昇傾向にあります。

令和2年度の「土地白書」によれば、令和2年の地価変動率の推移は以下のとおりです。


出典:国土交通省|土地白書第1部第1章|4P

投資用不動産を購入後に地価が上昇することで、売却によるキャピタルゲイン(売買差益)を狙うことができます。

減価償却費を高く算出できる場合がある

不動産投資における減価償却とは、不動産の購入価格を何年かにわけて費用計上する会計上の考え方のことです。

給与所得に費用計上してマイナスになった不動産所得を合算することで所得税を下げるなど、節税にもつなげられる場合があります。

ただし、減価償却は建物の部分に対してしか行えず、土地に対しては行えません。
その理由は土地は何年経っても、使用することにより価値が目減りすることはないと考えられているためです。

土地と建物を合わせた投資額が地方都市と東京で同じであれば、地価が安い地方都市の物件なら相対的に建物部分の価格割合が大きくなるため、東京と比較して多くの減価償却費を算出できるケースがあります。

減価償却について、詳しくは「不動産投資で節税?減価償却の仕組みとメリット・デメリットを解説!」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

地方都市で不動産投資を行うデメリット

人口が少ないエリアや減少しているエリアは空室リスクが大きい

「エリア選び」や「安定的に収益を上げる」難易度は、東京より地方都市の方が高いといえるでしょう。

投資する物件のエリアを選ぶ際には、満室稼働できるかどうかを、現在の賃貸需要だけではなく長期的な需要を読んで判断する必要があるからです。

株式会社タスが公表している「賃貸住宅市場レポート」によれば、東京都全域の空室率TVIが13.35%のところ、神奈川県17.04%、埼玉県15.68%、千葉県15.48%、愛知県15.30%、静岡県23.62%といずれも東京都より高くなっています。

一方、大阪9.20%、京都、12.83%、兵庫県12.59%、福岡県10.22%と東京より空室率が低い値となっている地域もあります。

分析:株式会社タス|賃貸住宅市場レポート

しかしながら、地方都市は、人口減少が続いているエリアも多いので、たとえ現状は満室稼働していても、将来的に近隣の学校施設の閉校や、労働需要がある工場や商業施設の閉鎖などによって、一気に周辺人口が少なくなることも考えられます。駅から離れている物件は特に注意が必要です。

なかなか空室が埋まらない場合は、空室になった原因を特定した上で「家賃の見直し」「入居者募集方法の変更」「ニーズに合わせた設備や間取りへの改修」「敷金・礼金無料」などの対策を練る必要があり、施策のレベルによっては投資家の負担増につながります。

そのため、地方での不動産投資を検討する場合は「人口増加が見込めるのか」が重要なテーマになるでしょう。

流動性が低い

流動性とは、資産を現金化できる可能性のことです。
不動産投資の場合、入居者が常に見込める物件、売却しやすい物件などが「流動性が高い」ということになります。

一般的に「不動産投資の流動性」は東京をはじめ、人口が増加している都市では高く、人口が減少している都市では低くなります。
人口が少なくなるほどに不動産の買い手も相対的に少なくなるためです。

なかには人口が継続的に増えている地方都市もありますが、そのような一部の地域を除いて大部分の地方都市の人口は減少を続けており、そのような地域では東京に比べると賃貸物件の買い手がつきにくい傾向にあります。

地方都市での不動産投資おすすめエリア

沖縄県那覇市

不動産投資のエリア選定では、人が集まるエリアを選ぶのが定石です。

総務省の「人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)」によれば、東京以外で人口が増加しているのは「埼玉県」「神奈川県」「愛知県」「滋賀県」「沖縄県」でした。

出典:総務省統計局| 人口推計(2019年(令和元年)10月1日現在)結果の要約

つまり沖縄は地方都市でも数少ない、人口増加が見込めるエリアということになります。

沖縄県によれば、2025年まで沖縄の総人口は増え続ける見込みです。人口増が見込める地方都市をターゲットにしたい人に向いているといえるでしょう。 

出典:沖縄県|沖縄県人口増加計画
出典:那覇市│人口統計

福岡県福岡市

福岡市には、街の中心部に新幹線が通る博多駅や国際線も発着する福岡空港が揃っており、コンパクトな立地で東京と同様の利便性があります。

九州第一の都市であることから大手企業の支店も多く、転勤族が多いのも特徴です。
転勤者をターゲットにしたファミリー向けの物件に向いているといえるでしょう。

北海道札幌市

北海道の拠点都市の1つである札幌市も有力です。

雪まつりなどのイベントや観光名所も多く、新千歳空港から東京まで1時間半でアクセスできる利便性があります。

福岡と同じく転勤者が多いことから3LDKなどのファミリー向けの物件に向いています。

空室リスクを避けるなら「東京近郊」も選択肢に

空室リスクを避けたい場合、東京に近い近郊エリアで不動産投資する方法もあります。
都心から離れた場所であれば物件価格は安くなり、比較的少ない資金で投資ができます。

駅に近い物件を選ぶことで、学生や社会人の入居需要を狙うことが可能です。

例えば神奈川県の「海老名市」は小田急線、相鉄線、JR相模線の3線が利用可能で、東京や横浜への通勤拠点として優秀です。
駅周辺の開発により、商業施設や大型マンションなどのさらなる発展が期待されます。

地方都市での不動産投資で失敗を防ぐには

大学や企業が複数あるエリアを選ぶ

地方都市の中では有望といわれるエリアでも、東京や大阪ほどの賃貸需要を期待するのはなかなか難しいでしょう。

投資物件を探す際は、賃貸需要の高いエリアにターゲットを絞りましょう。

賃貸需要の高いエリアとして挙げられるのは、学校や企業が複数集まっているエリアや、ターミナル駅周辺の駅チカエリアでしょう。

学生寮や社宅としての需要を狙えるため、長期間に渡って空室リスクをカバーできます。

ただし、前述の通り近隣の学校施設や工場、商業施設などの閉鎖によって、一気に周辺人口が少なくなることも考えられるので、複数の施設があるようなエリアが好ましいといえるでしょう。

駐車スペースを確保する

地方都市の物件において、駐車スペースを確保することは欠かせません。

東京などでは「最寄り駅やターミナル駅に簡単にアクセスできる」「駐車場代が高い」という理由で車を所有しない人は珍しくありませんが、地方都市では車を所有している人の割合は東京より高くなります。

地域によっては車なしでの生活が成り立たないという地域も少なくありません。
そのため、駐車スペースがある物件が好ましいでしょう。

できる限り現地視察をする

地方都市の物件に限ったことではありませんが、不動産投資では物件や周辺エリアの事情をしっかり把握しておくことが大切です。

購入する建物の状態のみならず、利便性を含めた住みやすさを入居者の視点でチェックしましょう。

さらに、現地視察では物件だけでなく、最寄り駅までのルートや周辺施設、将来人口予測なども併せて調査しておくと良いでしょう。

まとめ

地方都市は東京と比較して不動産価格が安く、良好な利回りの収入を得られる可能性があるのが魅力です。

一方で「人口の減少が続いているエリアが多い」「流動性が低くなりやすく、東京の物件と比較して買い手が付きにくい」といった地方都市ならではのリスクやデメリットもあります。

不動産投資においてはいかに満室の状態を確保できるかが重要です。

地方都市で不動産投資を行う場合には、人口が増加傾向にある地域や、大手企業の支店や工場があって転勤者の家族が集まりやすい地域、大学や研究機関が多くある地域での投資が効果的です。

地方都市は全国各地に多彩な選択肢があるため、多角的な目線でエリアを選定することが成功率アップにつながるでしょう。

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