なぜ「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われるの?

2020.9.30   2021.12.10
レイビー編集長 小泉由貴乃レイビー編集部
不動産投資とは

不動産投資の中でも初期投資額が比較的少ないため、初心者向けと言われているワンルームマンション投資。

その一方で「ワンルームマンション投資は儲からない」という意見もあり、投資すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、ワンルームマンション投資はすぐに大きく儲けるのは難しい投資です。
しかし、資産価値がある物件を手にすることができれば、長期的な目線で見ると儲かる可能性は十分あります。

この記事ではワンルームマンション投資が儲からないと言われる理由を解説した上で、投資を成功させるポイントをわかりやすく解説していきます。

「自分はワンルームマンション投資に向いているか」知りたい方は、是非参考にしてみてください。



「ワンルームマンション投資は儲からない」と言われる理由

ワンルームマンション投資が儲からないと言われるのは、以下3つの理由が主な原因です。

  • 初心者向け=簡単に儲かると勘違い
  • 最初から収支がプラスになると思っている
  • 節税効果に期待しすぎている

初心者向けだという言葉を鵜呑みにして安易に投資しても、思ったようには儲からないでしょう。

しかし、しっかり知識を得た上で適切な物件に投資すれば、儲けられる可能性は十分あります。

「初心者向け」の勘違い

サラリーマン大家という言葉が流行したときから、「ワンルームマンション投資は初心者向け」と言われてきました。

初心者向けという言葉は、投資に対するハードルを大きく引き下げます。

しかし初心者向けというのは、「マンション一棟買いなどの不動産投資に比べて」の話です。
手軽に始められると言っても、リスクや収支をしっかり考えなければ儲けは出せません。

実際、初心者向けと言われるワンルームマンション投資にもリスクはあります。
最たる例が空室リスクです。投資している部屋で、数か月にわたって空室が発生すれば収益は簡単に悪化してしまいます。

後述しますが、新築ワンルームマンション投資は他の不動産投資に比べると利回りが低めになっています。
適切な計画を立ててリスク対策しておかなければ、キャッシュフローがマイナスになってしまうこともあるでしょう。

しかし、こうしたリスクや注意点は、事前にきちんと調べれば把握できることです。

それなのに初心者向けだという言葉につられて安易に投資をしてしまい、「儲からなかった」と思ってしまう方が多いのが現状ではないでしょうか。

どんな投資にも言えることですが、「初心者向け」であっても、投資は投資です。投資をするにあたっては自己責任です。
ワンルームマンション投資においても元本保証はないため、適切な対策と計画が重要なのです。

最初から収支がプラスになると思っている

ワンルームマンション投資で不動産投資ローンを利用する場合は、ローン完済後にようやくキャッシュフローがプラスになるケースが一般的です。

こうした事実を考慮せずにワンルームマンションをローンで購入しても、収支はなかなかプラスになりません。
そして数年たっても状況が変わらず、「儲からない!」と思うことになるのではないでしょうか。

実際には、頭金を多めに入れるなどして収支をプラスにするための対策はあります。

ちなみに、人気の高い新築のワンルームマンション物件の表面利回りは、平均4%前後です。

「4%もあれば十分では?」と思うかもしれません。しかし表面利回りとは、年間の賃貸収入を物件の購入価格で割った指標です。

実際に儲けの度合いを示す指標は、表面利回りに経費などを反映した実質利回りです。

つまり物件の家賃収入などで表面利回りが4%あっても、そこから経費を差し引けば、実質利回りはもっと低くなります。

もし空室が数か月続いたり、修繕費が予想以上にかさんだりすれば、実質利回りが1%以下になることもあるでしょう。

ワンルームマンション投資で儲けを出すためには、後述する収支や成功のポイントを踏まえて、長期的な計画を立てるようにしましょう。

節税効果に期待しすぎている

節税目的でワンルームマンション投資を始め、収支がマイナスの状態で投資を続けて「儲からない!」と言う人もいます。

たしかにワンルームマンションを含め不動産投資には節税効果がありますが、その効果は限定的なものです。

節税効果だけを目的に不動産投資を行ってメリットがあるのは、納税額が非常に高額で「税金を払うくらいなら不動産を買ったほうが良い」というようなケースだけでしょう。

不動産投資では不動産所得が赤字になることで給与所得と損益通算できるため、節税につながります。
特に物件の購入初年度は、購入諸費用が大きくかさむことで節税額も大きくなるでしょう。

しかしワンルームマンション投資では、物件の購入に不動産投資ローンを利用する方が多いため、当初からキャッシュフローがマイナスのことも多いのです。
場合によっては、節税額以上のマイナスが発生してしまうこともあるでしょう。

不動産投資の節税効果はあくまで副次的なメリットであり、投資の目的に据えるほどの効果は期待できないと思っておきましょう。

ワンルームマンション投資は収支マイナススタートもあり得る

 

 

先述した通り、ワンルームマンション投資は、投資開始時点では収支がマイナスでのスタートという方も少なくありません。

収支がマイナス状態とは、すなわち赤字の状態です。

毎月の家賃収入からローン返済額や物件の維持管理費を差し引いたら、お金が余らないどころか足りなくなってしまったという状態です。

この話を聞くと、「投資なのに最初からずっと赤字では儲からないのでは?」と思うことでしょう。

しかし不動産投資の収益は、家賃収入だけではありません。

都心のワンルームマンションなど資産価値が高い物件を持つために、最初は収支がマイナスでも投資するケースがあるのです。

ここで大切なのは、収支がマイナスで始めるのが良いのか悪いのか、ではありません。

大切なのは、「資産価値が高い物件を手に入れたい」「(納税額が高いから)節税対策を重視したい」といった明確な目的があるかどうかです。

ワンルームマンション投資に興味がある人は、まず投資する目的を明確にしましょう。

その上で購入したい物件にはどんなリスクがあるのか洗い出し、適切な対策を講じることが重要です。
また長期的な視点で複数の収支シミュレーションを出し、収益の見通しを立てることが大切なのです。

ワンルームマンション投資を成功させる3つのポイント

初心者向けと言われるワンルームマンション投資でも、さまざまな注意点があること解説してきました。

ただ、不動産投資は、リスクや注意点がわかっている分、あらかじめ対策を講じやすいのがメリットです。

ワンルームマンション投資を成功させるポイントは、以下の3つです。

  • ワンルームマンション投資のデメリット、リスクを知っておく
  • 管理会社選びを軽視しない
  • 表面利回りに惑わされない

それぞれ、解説していきましょう。

ワンルームマンション投資のデメリット(リスク)を知っておく

ワンルームマンション投資には

  • 不動産投資ローンを利用する場合、収支がプラスになるまで時間がかかる
  • 節税効果は限定的
  • 権限が少ないため修繕計画などのコントロールはできない
  • 空室が発生する可能性がある
  • 入居者が決まらず家賃が下落する可能性がある

といったリスクがあります。

特に気をつけたいのは、空室リスクです。

マンション1棟投資であれば、複数の部屋を所有できるので空室リスクはある程度分散できます。

しかし、ワンルームマンションの場合には、1室のみ所有している方がほとんどでしょう。
その場合、数か月でも空室が発生すれば、キャッシュフローに大きな影響が出てしまいます。

空室リスクを抑えるためには、需要があるエリアでの物件選びが重要です。

また、入居者募集に強い管理会社をパートナーに選んだり、空室リスクに備えるサブリースを検討したりして、リスク対策を徹底させましょう。

不動産会社選びを軽視しない

ワンルームマンション投資に限らず、不動産投資で最も重要なのは不動産会社選びと言っても過言ではありません。

不動産投資で成功を左右する物件選びにおいて、物件の情報を知り尽くしているのは不動産会社です。
長期にわたって運用する不動産だからこそ、収益の出やすい物件やエリアの情報などに詳しく、信頼できる不動産会社をパートナーに選びましょう。

また不動産投資で物件を購入した後は、物件の維持管理や入居者のトラブル対応が発生します。
こうした管理業務を、日中は仕事をしているビジネスパーソンが行うのは大変です。

そのため不動産会社を選ぶときは、管理業務も併せて行ってくれる会社を選ぶようにしましょう。
不動産会社選びを軽視してしまうと、長期の運用計画が大きく狂うことにもなりかねません。

会社選びは慎重に、信頼できるパートナーを見つけてください。

表面利回りに惑わされない

「新築ワンルームマンション投資は利回りが低い。それなら、表面利回りが高い物件を選べば良いのでは」と思う方もいるでしょう。

しかし、表面利回りに惑わされて物件を選ぶのは危険です。

先述したように表面利回りは年間の家賃収入を物件価格で割っただけの数値です。

物件の維持管理にかかる経費や空室リスクなどを反映しなければ、儲けの度合いはわかりません。

また表面利回りが高い物件には、高いなりの理由があるものです。

都心など常に需要がある地域の物件の利回りが低いのは、買い手が多いからです。
反対に、地方で駅から徒歩20分もあるような物件は買い手がなかなか見つかりません。

だからこそ販売業者も表面利回りを高くして、なんとか販売しようとしているのです。

表面利回りが高くても、賃貸需要が少ない地域の物件は空室リスクが高くなっています。
また物件自体が古かったり、管理状態が悪かったりする可能性もあるでしょう。

物件自体に難があると、せっかく入居者が決まってもトラブルが多発して対応に手間がかかるケースも考えられます。

物件を選ぶ際は表面利回りに惑わされず、実質利回りや将来の収支シミュレーションをよく検討するようにしてください。

ワンルームマンション投資は、長期の視点で収益を見られる人に向いている

ワンルームマンション投資は、長期的な視点で収益を見られる人に向いています。

先述したように、ワンルームマンション物件は不動産投資ローンを活用すれば少ない資金で始められます。
そのため初心者でも手軽に始めやすいと言われているのですが、「初心者でもすぐに儲けられる」わけではありません。

むしろローンでワンルームマンション物件を購入する場合、投資の収支がプラスになるのはローン完済後になることも多いとお伝えしました。

そのため「すぐにでも儲けたい」「手っ取り早く利益を出したい」と考えている人は、ワンルームマンション投資には不向きでしょう。

反対に、「ある程度時間がかかっても良いので、安定したインカムゲインを得たい」と考えられる人であれば、ワンルームマンション投資に向いていると言えます。

まとめ

ワンルームマンション投資は儲からないのではなく、儲かるまでに時間がかかる投です。
しかし注意点やリスクをしっかり理解しておけば、儲けることは難しくありません。

儲けるためには物件のあるエリアの需給バランスを見極めた上で値崩れしにくい物件を選定し、長期的な収支計画を立てるようにしてください。

ワンルームマンション投資は長期的な計画設定やリスク対策・収支シミュレーションの実行など、購入前の準備が将来の収支を左右します。

とはいえ、1人で計画を立てるのは大変でしょう。
長期で実現性の高い計画を立てるためにも、信頼できる不動産会社をパートナーに選び、リスクを抑えた運用を行うようにしてください。

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レイビー編集長 小泉由貴乃

監修:小泉 由貴乃(レイビー編集長)

管理業務主任者、マンション管理士、3級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学卒業後、衛生用品メーカーで経理業務を担当。2016年 株式会社グローバル・リンク・マネジメントに入社。建物管理部門に所属し、マンション管理士、管理業務主任者の資格を活かし、管理組合の管理事務に携わる。2019年 レイビーのサイトリニューアルを機に、レイビー編集長に就任。マンション管理業務で得た知識を生かして、コンテンツ制作のディレクションを担当。出社前のジム通いが日課で、趣味はグルメ探索と実家のうさぎを愛でること。 レイビー公式Twitterアカウント(@R_E_I_B)

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