資産寿命から考える資産運用!人生100年時代に行うべき3つのこと

「資産寿命」とは、貯蓄や退職金など現役時代に築いてきた資産が老後の生活を営む中で尽きてしまうまでの期間のことを指します。日本は長寿大国であり、男性は4人に1人、女性は2人に1人が90歳まで生存します。平均寿命がのび続ける中、一体どのように資産寿命をのばしていけばよいのでしょうか?
資産寿命から考える資産運用!人生100年時代に行うべき3つのこと

近年、「人生100年時代」という言葉がいろいろな場面で使われています。

この言葉に対する印象は、人によってさまざまです。「長生きができて素晴らしい」と思う人がいる一方、「そんなに長生きしたくない」と感じる人もいます。

ただ、長生きについて前向きにとらえている人であっても、金銭面においては不安を感じている人は多いのではないでしょうか

資産寿命とは?

「資産寿命」とは、貯蓄や退職金など現役時代に築いてきた資産が、老後の生活を営む中で尽きてしまうまでの期間のことを指します

日本は世界有数の長寿大国です。
経済的に豊かで衛生状態が良く、医療制度も整っていることなどが長寿の理由だといわれています。

それ自体は喜ばしいことなのですが、素直に長寿化を喜べなくなってきています。

実は近年、「長生きする」ことが「リスク」となってしまっているのです。

長生きすることがリスクになる?

「長生きすることがリスクになる」ということは、どういうことでしょうか。

現在、公的年金は原則65歳から受け取ることができるようになります。

リタイア後から年金の受給開始までの間は、自ら保有する資産の取り崩しによって、年金受給開始後は、給付額と月々かかる生活費との差額を自ら保有する資産の取り崩しによってまかなうことになります。

そのため、長寿化によってリタイア後の人生が長くなると、保有資産が底を突いてしまう時期が来る可能性が高くなってしまうのです。

長生きするリスクは多くの人が感じているようです。

アクサ生命保険が行った「人生100年時代に関する意識調査」によりますと、人生が100年になること自体は50.7%の人が「ポジティブ」と回答しているものの、「長生きすることはリスクになると思うか」という質問に対しては「そう思う」という回答が78.6%にも上っています。

(参照)アクサ生命保険株式会社「100歳まで生きたい」人はたったの21.2%! ― 老若男女1,000名に聞いた「人生100年時代」のリアル 

資産寿命が寿命に届かない?

厚生労働省が発表した「平成30年(2018年)簡易生命表」によりますと、日本の平均寿命は2018年現在で男性81.25歳女性87.32歳となっています。

この数字だけを見ると「まだ100歳には届いていない」と思われるかもしれませんが、これは平均寿命なので別の指標を見る必要があります。

同表の65歳の人の平均余命(あと何年生きることができるのか)を見ると、男性19.7年、女性24.5年となっています。

つまり65歳まで生きた人はその後、男性には約20年間、女性には約25年間もの平均余命があるのです。

さらに、生命表上の特定年齢まで生存する者の割合を見ると、男性の26.5%、女性の50.5%の人が90歳まで生存しています。

つまり、男性は4人に1人、女性は2人に1人が90歳まで生きるということです

また、健康寿命も延びています。
健康寿命とは「日常生活が制限されずに暮らせる期間」と定義されていますが、2016年時点で男性が72.14歳女性が74.79歳となっています。

(参照)厚生労働省 平成30年簡易生命表の概況

ゆとりある老後生活にはいくら必要か?

社会現象となった「老後2,000万円問題」

資産寿命という言葉が脚光を浴びるようになったのは、ある出来事がきっかけでした。
2019年6月に日本中で大騒ぎとなり、社会現象にもなった「老後2,000万円問題」です。

この問題の引き金となったのは金融審議会「市場ワーキング・グループ」が公表した「高齢社会における資産形成・管理」という報告書です。

この報告書の中で資産寿命という考え方が示され、多くの人の目にとまることとなりました。

この報告書では、以下のモデルに基づいて試算されました。

  • 夫65歳、妻60歳の時点で夫婦ともに無職
  • 30年後(夫95歳、妻90歳)まで夫婦ともに健在

2017年総務省「家計調査」から割り出した高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の平均額を当てはめると、収入が209,198円、支出が263,717円となり、毎月54,515円の不足が生じる計算となります。

これが12ヶ月、30年続くと合計1,962万円となるところから、老後生活に約2,000万円不足すると言われるようになったのです。

金融資産保有額の実態

以上の試算はあくまで一つのモデルケースであり、すべての人に当てはまるわけではありません。

また、ライフスタイルも人それぞれであり、それによって月々の支出額が変わってくることは言うまでもありません。

しかし、一つの指標になると言えるしょう。

では、国民はどの程度の金融資産を保有しているのでしょうか。

金融広報中央委員会が実施した調査によると、金融資産の平均保有額は単身世帯645万円、2人以上世帯で1,139万円となっています。

統計では、平均値よりも中央値(データを小さい順に並べたとき中央に位置する値。)のほうが実態に近いケースが多いので、中央値も確認しておきましょう。

中央値では、単身世帯45万円、2人以上世帯419万円となっています。

(参照)金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査

さらに世代別に見てみましょう。リタイア後の生活が迫ってきている50歳代を見ると、平均値1,194万円、中央値600万円となり、2,000万円には届いていない実情が見てとれます。

世帯主の年齢 平均値  中央値
20歳代 165万円 71万円
30歳代 529万円 240万円
40歳代 694万円 365万円
50歳代 1194万円 600万円
60歳代 1635万円 650万円

(参照)種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)

資産寿命の延命策①「収入を増やす」

前章では、ゆとりある老後生活を営むためには、資産寿命を意識せざるを得ないこと、一つの目安としてリタイアするまでに2,000万円の金融資産を準備する必要があることを解説しました。

資産寿命の延命のためにできることは、3つしかありません。

それは、「収入を増やすこと」「支出を減らすこと」「資産運用すること」です。

定年延長、再雇用の流れが加速

資産寿命を延命させるためにまず考えられることは、定年の延長や定年後再雇用制度によって、無収入期間を短くする、もしくはなくすということです。

少子高齢社会となった日本では、この定年延長・再雇用の流れが強まっています。

ただ、雇用する企業側の負担が大きいという問題や現役世代と仕事を奪い合うことになる問題など調整が必要な部分も存在します。

サラリーマンの昇給はより困難に

現在勤めている会社で、給料の大幅な増額を実現できれば話は簡単です。
しかし、日本企業を取り巻く状況を鑑みると、困難だと言わざるを得ません。

事実、日本のサラリーマン・OLの給料は思うように増えていないのが現状です。

それどころか、OECD(経済協力開発機構)加盟諸国の統計によりますと、1994年と2018年の名目賃金を比較した上昇率は、主要13ヶ国中日本だけが-4.54%とマイナスになっています。

「戦後最長の好景気」と言われていても、この数字なのです。
今後、特に成長が芳しくない産業分野の企業では、大幅な昇給はより難しくなっていくでしょう。

給料の良い職種・企業への転職

収入を増やすために考えられるのは、給料の高い職種や企業への転職です。

勉強して資格を取ったり、スキルアップしたりすることでより高収入を得ることが可能な職種・企業で活躍するということです。

自己投資は、ご自身の未来を輝かせるためには大切なことです。

ただ、新型コロナウイルスによる影響で、ここ最近の雇用環境は悪化しつつあります。

緩やかな景気回復の中で、しばらく続いた雇用者の「売り手市場」が一変したかのようです。

転職活動をご検討の方は、転職時期の判断も必要になるでしょう。

副業に挑戦

本業をしつつ、副業を始めるという方法もあります。政府も副業を推奨していることもあり、近年では副業がブームとなっているようです。

ただし、副業とはいえ事業であることに変わりはありませんので、リスクが伴います。

また、当然ながら副業するための時間、専門的知識、資金が必要になります。

資産寿命の延命策②「支出を減らす」

収入を増やすことよりも確実にできることがあります。それは月々の支出を減らすことです。

そうは言っても、今の生活水準を下げたくないですよね。
生活の質は維持しつつ、合理的に支出を減らす方法を探っていきましょう。

ポイントとしては、毎月必ず出ていく固定費を見直すという点です。

住宅ローンの見直し

持ち家を所有されている方の多くは、毎月住宅ローンを支払っているのではないでしょうか。

この住宅ローンが家計の出費の中で一番重い支出になっている場合が多いので、見直す価値は大いにあるでしょう。

近年、多くの金融機関から住宅ローン商品が提供されており、史上最低レベルの低金利状態が続いています。商品によっては年利0.5%以下のものあるようです。

住宅ローンは融資金額が大きいので、金利が少し下がるだけでも月々の返済額が大きく変わります。

現在支払っている住宅ローンの金利と比べて良い条件があれば、住宅ローンの借り換えを検討してみましょう。

家賃の見直し

持ち家でなく賃貸住宅に住んでいるのであれば、月々支払っている家賃を見直してみましょう。

SUUMOやHOME’Sなどの賃貸情報サイトで自分が住んでいる物件の家賃相場を調べて、オーナーに家賃交渉をしてみましょう。

一般的に賃貸物件は、築年数が古くなるにしたがって家賃は下がります。
同じ部屋に何年間か住んでいる場合、新しい入居者はより安い家賃で入居している可能性があります。

また、間取りや駅からの距離など、利便性が変わらないのに家賃や管理料の安い物件があるかもしれません。
その際には、引っ越しを検討するのもよいでしょう。

保険の見直し

意外と見落とされがちなのが各種保険料です。

深く考えず言われるがままに加入しており、月々の保険料が家計を圧迫していた、などという話をよく聞きます。

たとえば生命保険(死亡保険)ですが、貯蓄型や外貨建てなど投資とセットになっている保険商品の中には、コストパフォーマンスが悪いものがあります。

医療保険も本当に必要なのか検討しましょう。
日本は公的医療保険が充実していますので、実は保険をかけすぎていたということもありえます。

火災保険はWebサイトの一括見積もりサービスを利用して、各社から見積もりを取ってみましょう。

より保険料の安い火災保険を見つけることができたなら、契約変更を検討するとよいでしょう。

自動車保険は、他社の保険への乗り換え検討や車両保険などのオプションを見直ししてみましょう。

ただし、解約や乗り換えを行う際、保険期間中に事故があった場合など、割引率が下がってしまうケースもあるので注意しましょう。

携帯電話の見直し

大手キャリアを利用されている方は、格安スマートフォンや格安SIMヘ切り替えると大幅に節約できる可能性があります。

各社から様々なサービスが提供されていますので、じっくり比較することをおすすめします。

資産寿命の延命策③「資産運用」

「長期・積立・分散」投資が原則

資産寿命を延命させる3つ目の方法として、お金に働いてもらう「資産運用」を検討しましょう。

資産運用の王道は「長期・積立・分散」投資です。

まず、株式に投資することを念頭に考えてみます。

株式投資において、確実に儲かる個別銘柄を予測することは不可能です。

しかし、ペンシルベニア大学大学院教授のジェレミー・シーゲル氏が著書『株式投資』の中で述べているように、アメリカでは1802年から2003年の約200年間で、株式は60万倍に膨れ上がりました。1ドルが60万ドル(約6,400万円)になったのです。一方、現金は0.07ドルに下落しました。

株価は常に上下します。ですから「いつ」買うべきかを予測することも難しいのが実情です。

そのため一定の期間ごと(たとえば毎月1日)に定額分を少量ずつ買う、という投資方法があります。それが積立投資です。

投資の格言に「タマゴを一つのカゴに入れるな」というものがあります。

一つのカゴにすべてのタマゴを入れて、転んでしまったら全部割れてしまいます。
しかし、別々のカゴに分けて入れておけば、たとえ一つのカゴのタマゴがダメになっても、残りのタマゴは残すことができます。

これが分散投資の考え方です。

つみたてNISA

「長期・積立・分散」投資を効果的に行える制度の一つに「つみたてNISA」があります。

つみたてNISAは2018年1月からスタートした積立型の少額投資非課税制度です。

毎年投資できる上限額は40万円まで、非課税期間は20年、累積投資残高の上限額は800万円となっています。

iDeCo

もう一つ積極的に検討したいのが「iDeCo(イデコ)」です。

iDeCoは個人型確定拠出年金のことで、私的年金制度です。

公的年金とは違って、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度となります。

つみたてNISA、iDeCoともに言えることですが、貯蓄可能額全額を投資するのは危険です。

いざ現金が必要になったとき、つみたてNISAを解約すると、時期によっては損失になることもあります。
また、iDeCoは60歳になるまで引き出すことができません。

不動産投資

分散投資の一環として、金融資産だけでなく実物資産への投資も検討されてはいかがでしょうか。

たとえばワンルームマンションなどの不動産投資は、ミドルリスクミドルリターンの投資方法と呼ばれる魅力的な投資方法の一つです。

不動産投資のメリットは、①金融機関から融資を受けられるためレバレッジ効果が大きい②家賃収入という安定的な収入を得られる③専門的な知識はほぼ不要④節税効果があるなどが挙げられます。

一方、主なリスクとしては、①入居者が決まらない「空室リスク」、②家賃が支払われない「家賃滞納リスク」、③売却時に物件価格が下落してしまう「価格変動リスク」などがあります。

不動産投資について、詳しくは「5分でわかる不動産投資とは? メリット・デメリットとリスク回避方法」でも紹介しています。あわせてご覧ください。

まとめ

「貯蓄から投資へ」という言葉を耳にしながらも、なかなか資産運用に踏み切れない人は多いものです。未知なるものを恐れるのは、人間の本能かもしれません。

しかしながら、ゆとりのある老後生活をおくるためには、資産寿命を意識する必要があるのは本記事で解説したとおりです。

まずは支出を減らすことから始めて、生まれた余裕資金を元手に、自己投資による収入の増加、そして資産運用へとチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

老後の備えは大丈夫?グローバル・リンク・マネジメントではじめる年金対策

「定年退職後もきちんと生活できるのだろうか…」
「今の貯金だけで大丈夫なのだろうか…」

公的年金に対して様々な問題が浮き彫りになる昨今、将来に対しての「不安」をいだく方も多いのではないでしょうか。

事実として、公益財団法人生命保険文化センターの『令和元年度 生活保障に関する調査(速報版)』では、「老後生活に不安感あり」と回答している人が全体の84.4%にも及ぶことが分かりました。

もし今あなたが
・人生100年時代を迎える中、公的年金だけでは老後の生活が不安だ
・今から将来に備えて資産運用を始めたい
・現在の収入以外の“柱”が欲しい
などとお考えであれば、資産運用の一つである「不動産投資」を検討してみてはいかがでしょうか。

不動産投資は、借主から毎月、継続的に家賃が入ってくるため、安定的な収入源としてあなたの生活を支えてくれます。

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